お金を返す(その8)-返済額が足りない場合

1 返済額が十分でない場合の扱い

お金を返すと言っても、借り入れた元本だけでなく、利息や、様々な費用がかかることがあります。
画像2-8
特に、お金を返すときにかかる費用は、お金を借りている人が負担すべきものなので、この費用を、お金を貸している人が支払った場合には、お金を借りている人が弁償しなければなりません。

返したお金が借入金の返済額として十分ではない場合、その返済がどのような趣旨なのかがよくわからない場合があります。

icon-hand-o-up お金を借りている人が、こうした元本や利息、費用の合計額に満たないお金を返そうとしたときに、これをどのように充当するのかは、本来は、お金を貸した人とお金を返した人との間であらかじめ合意しておくのがよいのです。

しかし、こうした合意がない場合には、まず返済に要する費用、次に利息に充当されて、それでもなお返されたお金が余ったときは元本に充当されることになります。

2 例えば・・・

例えば、東京在住のAさんが、大阪在住のBさんから一年あたりの利息100万円で1000万円を借り入れたとします。

しかし、返済当日になって、Aさんは十分なお金を工面することができなかったばかりか、Bさんに会いに大阪に向かうため、家を出たところ交通事故に遭い、Bさんに、お金を取りに来てほしいと依頼しました。

Bさんは、その依頼に応じて、大阪から新幹線で東京に向かい、往復で3万円を費やしました。

icon-hand-o-up この場合、この日、Aさんが準備することのできたお金が500万円だったとすると、まず、Aさんのところに赴いたBさんの交通費3万円が充当され、次に利息100万円が充当されるので、元本に対して返済される金額は397万円となり、Aさんの借入金は603万円が残ることとなるわけです。

往復の新幹線代は、本来、お金を借りているAさんが支払うべきものであり、返されたお金から真っ先に充当されます。次に、単利を原則とする日本の法律のもとでは、利息に利息をつけることができないので、利息に充当させることになります。

icon-arrow-circle-right そうすることで、お金を貸している人に、利息収入を得る機会を確保しているのです。こうして、なお残高があったときに、初めて元本に返済が充当されることとなるのです。


このページの先頭へ