お金を返す(その6)-供託とその方法

1 供託(きょうたく)とは何か

お金を返そうとしても相手が受け取ってくれない場合、利息が積み重なったり、家賃など、継続的な支払のために、支払わないことで契約が解除されるなどの不利益が生じる場合があります。
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このような場合には、法務局など、法律で定める役所や機関に返すべきお金を預けて、お金を返したのと同じ効果をもたらす「供託」(きょうたく)という方法をとることができます。

2 供託をする方法

供託が認められるのは、①お金を貸した人がお金を受け取ってくれない場合のほか、②お金の受け取りができなくなってしまったような場合、それに、③誰に支払ったらよいのかわからないような場合という三つの場合が考えられます。

 icon-chevron-circle-right ①お金を貸した人がお金を受け取ってくれない場合というのは、前回「お金を返す(その5)-お金を受け取ってもらえない!?」で触れたように、返す金額の認識に相違があったりして、相手が受け取ってくれない場合ですが、相手が受け取ってくれないというためには、少なくとも、お金を「返そうとした」ことが必要なのです。

 icon-chevron-circle-right ②お金の受け取りができなくなってしまったような場合とは、例えば、お金を貸した人が災害に見舞われて、それどころではなくなってしまったり、急に外国に転勤になってしまったような場合などが考えられます。

 icon-chevron-circle-right ③誰に支払ったらよいのかわからないような場合も、ときどき発生します。これは、お金を貸していた人が亡くなって、相続人が明らかでない場合や、お金を返してもらう権利(債権)が知らないうちに他の誰かに譲り渡されたりするような場合が考えられます。

返すものがお金であれば、法務局に持参して手続をすることになりますが、お金以外の物で返済をする場合(「お金を返す(その4)-代物弁済」参照)の場合には、その物の種類によって扱いが異なります。

icon-arrow-circle-right 例えば、土地であれば、裁判所が保管者を選任するほか、物品であれば、倉庫業者や銀行などが保管することとなります。

icon-arrow-circle-right めったにない例ですが、100グラム5,000円もする神戸牛のすき焼き用の生肉を代物弁済に充てるような場合には、保管していても傷んでしまいますので、その前に誰かに売った代金を供託することも認められています。


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