お金を借りる(その6)-元本の計算方法

1 利息制限法の定める元本の算定方法

前回取り上げた利息制限法という法律は、お金を貸し借りする際の上限利息について定めている法律です。この法律に定める上限利息を超えて取り決めた利息は、上限を超えた部分につき無効となります。

画像1-6
利息制限法で定められる上限利息は、元本が10万円未満の場合は20%、100万円未満の場合は18%、それを超える場合は15%です。

そして、この規制は、お金を貸し借りしている当人同士がこの利率を超える利息に合意していても、その合意すら認めない強力な規制なのです。

icon-hand-o-up ところで、お金の貸し借りには、いろいろなやり方があります。例えば、AさんがBさんから50万円を借り入れていたところ、更に100万円を追加して借り入れるような場合もあります。

また、AさんがBさんから100万円を借り入れた際、Bさんが、貸付額100万円をそのままAさんに貸し渡せば何の問題もないのですが、中には、あらかじめ利息を天引きしてお金を貸したり、貸し付けの手数料名目でいくばくかを控除した額を貸し付けたりするような場合もあるでしょう。

(この点については、次回「お金を借りる(その7)-利息の天引きとみなし利息」で解説します)

2 利息制限法の定める元本の取り扱い方法

実は、もう一つ、利息制限法では、このような場合に、借り入れた元本をどのように扱うのかを定めた法律でもあるのです。そこで、今回と次回とにわたって、その代表的な仕組みと用いられ方を見ていきたいと思います。

icon-hand-o-up まず、利息制限法の上限利息を計算するためには、借り入れたお金が一体いくらなのかを確定する必要があります。

例えば、AさんがBさんから50万円を借り入れ、Cさんからは100万円を借り入れたとしても、利息制限法の定める上限利息は、BさんとCさんからのそれぞれの借入額に基づいて計算されることになります。

つまり、Bさんからの借入に対する上限利息は、元本50万円に対する上限利率18%にあたる9万円、Cさんからの借入に対する上限利息は、元本100万円に対する上限利率15%にあたる15万円となるのです。

icon-arrow-circle-right これは、Aさんが、それぞれ50万円と100万円を、同じ人であるBさんから借り入れたとしても結論は変わりません。お金の借入は、借入ごとに条件が異なるからです。

しかし、利息制限法では、同一の貸し手が金融業者であった場合には、借入を合算した額を上限利息の計算の基礎となる元本とすることを定めています(利息制限法5条)。

icon-hand-o-up これは、例えば、Aさんが金融業者であるBさんからまず50万円を借り入れ、その1か月後に100万円を借り入れる場合のほか、Aさんが金融業者であるBさんから、同じ日に50万円と100万円の二口の借入をする場合にもあてはまります。

これらの場合には、いずれも、Aさんは、金融業者Bさんから借り入れた元本を合計して、150万円を基準に上限利息を計算することとなるのです。


このページの先頭へ